世界一美しい島-カナダ プリンスエドワード島で語学留学

プリンスエドワード島 (Prince Edward Island: PEI) は名作 “赤毛のアン” の舞台であり、また別名を“世界で一番美しい島” と称されるカナダ大西洋沿岸 (カナダ東部) に浮かぶ小さな島です。今回は私が経験したこの島での素晴らしい語学留学体験について紹介していければと思います。カナダ留学といえば西海岸のバンクーバやトロント、モントリオールが有名ですがここでは少し変わった留学先プリンスエドワードアイランドの魅力に迫ります。なぜ私がこの島を選んだか詳しくはこちらの記事で綴っておりますのでもしよければ併せてご覧ください!

プリンスエドワード(PEI) について

プリンスエドワード島は先ほどご紹介した通りカナダ東海岸のセントローレンス湾に浮かぶ日本の愛媛県ほどの大きさの小さな島です。島自体が プリンスエドワードアイランド州とカナダ13州(3つの準州を含む)のうちの1つの州となっており、また、人口、面積ともにカナダで一番小さい州となっています。島は農業と魚業で有名で特産物のじゃがいもはなんとカナダ全体の消費の25%を占めるそうです。漁業においては地元獲れる豊富な海の幸、オイスターやムール貝が有名です。特にPEI産のムール貝はかなりの絶品で、北米で食べられているムール貝の80%以上はここプリンスエドワードアイランド産だそうです。またロブスターも有名で島で獲れる新鮮で大きな美味しいロブスターがかなり安く食べられます! 私も留学中にたくさんの海の幸を堪能しました。

また1908年にカナダの作家 L M モンゴメリが発表した長編小説赤毛のアンの舞台となったことで世界中から注目を集めました。特に主人公のアンの保守的な性格でありながら様々あな能力があり、野心家な性格は多くの日本人女性と重なる点が多いことから、戦後1952年に初めて日本語に翻訳されて以来、第二次世界大戦後を生きる多くの日本人の女性の憧れる存在となったそうです。また児童小説として人気を得ました。現在はネットフリックスにも”赤毛のアン”や”アンという名の少女” という赤毛のアンの関連作品が公開されていますのでご興味がありましたらぜひそちらでもご覧になってみてください!

そして先述した通り、世界で一番美しい島と呼ばれまるで絵に描いたような美しい風景がみられることから、数々の映画のロケ地となり、英国王室のウィリアム王子とキャサリン妃が2011年に新婚旅行で訪れました。

州都シャーロットタウンは初めてカナダ連邦政府会議が開かれた場所としてカナダ連邦政府発足の先駆けとなったことでも有名です。英国国王ジョージ3世の王妃” シャーロット”にちなんで名付けられたこの街はレンガ造りの歴史的な古い建物が並びとてもかわいらしい街並みです。（写真）

また人口の約半分がシャーロットタウンで生活しており、私が通った語学学校もこちらのダウンタウンに所在しています。

プリンスエドワード島の気候

気になるプリンスエドワード島の気候ですが、季節によって大きく異なります。

5月～6月: 気温は10～20℃前後で、朝晩は冷え、日中はポカポカ暖かく草花が色づき始めるなどとても穏やかな気候です。寒いのが苦手な方はこの時期でのご留学がおすすめです

6月中旬～8月: 基本的に温かく、半袖で生活できる季節です。とはいえこちらの人々は冬もヒーターがあるからか年中半袖で過ごしています。夏ということで日中は暑くなる日も多く、20℃～7月には30℃ちかくまで上がる日も。この時期は豪華客船の往来もあったりと、観光客で賑わうシーズンです。人気なシーズンの為語学学校も短期滞在の日本人留学生が増え始める時期です。

9月～10月: 日中はまだ温かい日々が続き過ごしやすいですが、この時期から朝晩は肌寒く感じ始めます。平均10 ～20℃前後です。10月後半ごろからは紅葉のシーズンですが、気温も下がり始め徐々に冬の気候に近づきます。

11月〜3月: 完全に冬になります。気温は寒い日でマイナス20度以上を記録します。もちろんタオルを振ると凍ります。年によって降雪量は変わりますがやはりカナダの冬ということでとても寒いです。ブリザードと呼ばれる吹雪で休校する日がありました（こちらは頻繁ではないのでご安心ください笑）。

交通

街の交通ですがプリンスエドワード島には鉄道がありません。地元住民の主な交通手段は自家用車となります。なので留学生が語学学校に通う際はホストファミリーの送迎か自分でバスに乗車することが主な交通手段になります。ただバスの終電が早く、特に早いところでは夕方５時頃にはもうバスの運行が終わってしまっていたりしますので注意が必要です。島内のタクシーは料金が凄まじく高いのでおすすめしません。

レストラン

レストランですが中心地ダウンタウン内にさまざまなレストランがあります。もちろん日本食に恋しくなれば日本食を味わうこともできます。また地元で取れるシーフードを堪能できるお店も多く留学中のレストラン巡りもおすすめです。もちろんSubwayなどのファストフードショップもありますのでご安心ください。街中には世界1美味しいアイスクリーム屋さんに選ばれたことがあるカウズアイスクリームもあります。ここのアイスは何度も食べましたが本当に美味しいです。

スーパー

スーパーに関しましてはダウンタウン(語学学校近辺)の中にはありませんが、中心地から少しはなれたところにSobeysやWalmartといった大きなスーパーマーケットがあります。滞在先のロケーションによりますが、やはり車社会なので留学中にスーパーに行く際は、ホストファミリーの買い出しについて行くのが定番のアクセス方法になります。ただバスも通っていますので個人で行きたい場合は全然バスで行くことが可能です。私は徒歩圏にステイ先があったので歩いて行くことができました。とはいえ片道２０分ほど歩きました。都市留学とは少し違いご飯に関しては自炊をするというよりはホストに任せるのが主流ですのでスーパーが例え遠くても不便に感じることはありませんでした。

市内にはシャーロットタウンモールと呼ばれる少し大きめのショッピングモールもあり、洋服などもそこで手に入ります。スポーツショップ、映画館もありますのでお友達と放課後にぶらつくこともできます。ラコステやPOLOなどの衣類なども安く売っていました。Dollaramaという日本でいう百均もありますので生活用品などでは不自由なくお買い物することができます。

日本のようなコンビニはないと言っていいでしょう。とはいえコンビニがなくても生活はできますのでその点は心配はいらないかと思います。

時差

気になる日本との時差ですが-13時間となります。ただ夏のサマータイム期間中は-12時間となります。日本のちょうど反対側に位置しているイメージです。もし日本の会社や家族、友人とやり取りする用事がある際は少し時間の注意が必要です。しかしながら時差がこれだけ離れているため、日本の友人とのやり取りも減り現地での英語学習に自然と集中できる時間が多くなるかと思います。

治安

治安は留学を検討する際に留学先を決める上でもかなり重要な要素だと思います。いくら治安が良いと言われるカナダでも各都市のダウンタウンと言われる中心地では軽犯罪が少なからず発生します。しかしながら治安の面でダウンタウンを含むプリンスエドワード島の治安はかなり良いです。実はカナダの中で犯罪発生率が最も低いのがここプリンスエドワード島なのです。現地のカナダ人(アイランダー) はとても暖かく本当に優しいです。街ゆく人々は知らない人に対しても笑顔で挨拶をしてくれますし、そのまま世間話に発展することも多いくらいです。人柄の良さは僕が経験した中でもダントツに良いです。もちろんダウンタウン内の路上にはホームレスがちらほら座っていますが通行人に嫌がらせなどは一切してきませんので歩行する際に嫌な思いをすることもありません。

語学学校の学校生活について

そして現地で私が通っていた語学学校の詳細をご紹介します。以前の記事でも軽く触れましたがここで費用のことや体験談を含め詳しくみていきたいと思います。

まず私はStudy Abroad Canada Language Institute 通称SACLI(サクリ)と呼ばれる州都シャーロットタウンのダウンタウン(中心地)にある語学学校に通いました。市内にある語学学校はこのSACLIだけのようですのでプリンスエドワード島で英語を学びたい!となるとこちらの学校に通うことになります。

期間は16週間お世話になりました。なぜ16週間かというと、これは私の予算との兼ね合いでした。スピーキングを伸ばしたい私にとって予算内でできるだけ長くいたいということで16週間にいたしました。３ヶ月だとちょうど慣れ始める時期で帰ることになり、物足りないのかなと悩み、予算内ギリギリで４ヶ月にしました。その予算ですが、航空券や滞在中のお小遣いなどを全て含めて120万円程度で抑えたいと考えておりました。結果的に16週間は語学学校に通う期間としては最適だったと思います。大学を辞め、多少のバケーション気分をカナダの孤島で味わいながらの最高の環境で英語学習にふんだんに集中することができ、また英語学習における課題を見つけることができました。

コースはIntensive English Programというコースを受講しました。入学時の実力を測るテストでクラスわけがされ、決められたクラスで自分に合ったレベルの学生と授業を受講します。１ヶ月ごとに先生との勉強の進捗に関して話し合うセッションが設けられ、上のレベルにたっしていると判断されれば上級のコースにステップアップすることができます。またこちらのIntensive English Programコースは1週間で25時間のコースでした。通常語学学校の一般的なコースは1週間20時間ほどです。多く勉強したいなという方は少し課金して30時間のコースを選択されます。こちらの学校が提供する25時間のコースは多過ぎず少な過ぎずちょうどよかったと感じています。午前9時から授業がスタートしお昼を挟んで午後15時半に授業が終わります(金曜日は午後なし)。こちらのスケジュールで必要なReading, writing, listening, speaking, grammarの5つの総合的な英語スキルを学習します。また放課後の時間も十分に取れましたので時間の使い方をうまく使えば予習、授業、復習、遊びが充実できると思います。またほぼ全てのコース共通で金曜日の午後は完全にオフで学校に通う生徒みんなでアクティビティをしますので各国からくる生徒のみんなと仲良くなることができます。学校のアットホームな文化からかここでも本当にたくさん話しかけれますので少し自分から話しかけるのが苦手なタイプな方でも全員と友達になれます。

ステイ方法はホームステイを選択しました。とはいえホームステイがここプリンスエドワード島での留学にあたり主な滞在方法となっていました。語学学校に通っていた生徒の9割はホームステイで現地に滞在しており、たまに海外からの学生で長期滞在している生徒やワーキングホリデーに切り替える生徒が個人でアパートに住んでいたりという感じです。というのも島内の家賃も上がっているうえになかなか空室を良い条件で見つけるのは留学生にとって難しいそうでホームステイが主な滞在方法になっているそうです。また、ホームステイ先の変更も学校に相談し変更することができます。私自身も一度終電が早すぎる影響で変更しました。

学校の特徴

圧倒的アットホーム

このSACLIという学校の特徴ですが圧倒的にアットホームです! 先生(受付や関係者を含む)と生徒の距離がとにかく近いです。初めて私が登校した日、メキシコ系の女性がとても明るいテンションでロッカーやその他施設の紹介をしてくれました。私は生徒かと思って接していましたが、その方は学校の受付スタッフでした笑。先生もなんでも相談に乗ってくれたり本当に家族のように暖かい学校だと感じました。ここのアットホームレベルは本当にすごいです。

①少人数

もう一つの特徴としてクラス内が少人数であるという特徴があります。これはどういうことかと言いますと、語学学校の規模が大きくなればなるほどクラスの規模が大きくなってしまったり、大都市であればその分生徒の数がどうしても大きくなってしまう傾向があります。しかしこのSACLIの特徴は人数がかなり少ないです。もちろんシーズンにはよりますが、私が通い始めた冬のシーズン(2月)は私のクラスはたったの3人でした。これはどういうことかというと、その分発言のチャンスや先生とのコミュニケーション機会がかなり増える為英語学習にあたってとても有利です。通常どこの語学学校も年間を通して平均で1クラス12-13名ほどです。ラッキーな場合や人数を制限している良心的な語学学校でさえ少ないクラスでも10名ほどはいらっしゃいます。これはエージェントでの勤務経験や友人の留学先のお話からも間違いないと思います。またこのオフシーズン中(冬)、語学学校全体で3クラスほどしかなく、英語を伸ばすにはもってこいの環境でした。ただ夏のシーズンにはもう少しクラスの人数も10名近くになったり、クラス数も増えますので時期によって異なると言えます。それでも年間を通してどこの語学学校と比較しても少ない人数でコースを受講することができます。

②豊富なアクティビティ

前述した通り金曜日の午後がアクティビティの時間に充てられています。毎月ごとにアクティビティカレンダーが作られ校内やクラスに掲示されています。アクティビティが豊富を売りにする語学学校はアクサンありますが、この学校のアクティビティの素晴らしいところは島ならではのアクティビティがとても豊富なことです。例えばプリンスエドワード島の代名詞とも言える赤毛のアンのお家である Anne of greengablesに観光に出かけたり、ボウリングに行ったり、島内にあるの牧場に出かけたり、冬であればスキーに出かけたりもします。また島とカナダの大陸を結ぶ橋にバスで遠足、メープルシロップを作る現場に見学や、大自然にハイキングに行ったりと。本当にたくさんの島ならではのアクティビティが経験できます。また全て学費に含まれているのいで追加でお金を払うことはあはありません。この完全無料アクティビティが毎週あるのも特徴です。語学学校によっては無料と有料に分かれていたり、隔週有料であったりと毎週全てのアクティビティが無料というのはなかなか珍しいです。

また、アクティビティとは別ですが、学校の学生証を持つことで近くにあるジムが無料で使うことができたり、レストランの割引きがもらえたりと学校外でも充実した生活を送ることができます。

③日本人比率が少ない

英語を話す上で気になるのが現地での日本人との関係。このSACLIでは日本人の比率が少ないです。夏になると少し増えますが年間を通すとトロントやバンクーバーなどの大都市と比べ少なくなっております。その為多国籍の生徒さんと話す機会も増え、日本人の前で英語を話すの時の恥ずかしさなどは考えなくて大丈夫です。

④英語に集中できる環境

プリンスエドワード島での生活は留学生にとって英語に集中できる環境を提供してくれます。実はここプリンスエドワード島は住民の93%がネイティブスピーカーです。カナダといえば綺麗なアクセントが有名ですが、もちろん英語を学ぶ語学学校では自分を含め先生以外の全員が英語を学びにきている英語が母語ではない人です。そういった中で英語を伸ばすために大切になってくるのは学校にいる時間よりも多くも時間を過ごす学校以外の時間です。昨今ビジネス目的でホームステイの滞在先として登録している移民系ホストなどが都市部で横行していますが、プリンエドワード島では滞在先になるホストファミリーの多くがカナダ人の家庭であり、安心してステイ先でも過ごすことができます。そしてフレンドリーな地域柄も有意義なで留学生活を送ることができるこの環境は英語学習にとてもプラスになる環境だといえます。もちろん前述した学校のアットホームな環境やクラスの人数などもかなりお勧めできる要素です。

⑤日本人スタッフ常駐

さらにSACLIでは優しい日本人スタッフが常駐しています。本当に優しい方で私も留学の手続きから帰国までたくさん面倒を見てもらいました。何か困ったことがあれば気軽に相談もできるので留学中も安心して学校に通学することができます。

学校に実際に通った感想

一言でとにかく最高でした。私が一番よかっったと思うところは学校全体が本当にフレンドリーなところです。入学初日から友達ができ16週間の在学中には本当に世界中にたくさんの友人ができました。この学校は自分のクラスに留まらず学校に通うみんなと友達になれます。英語が得意でなくても英語が上手いクラスの生徒が積極的に話しかけてくれますし、グループの仲間に入れてくれます。誰かが帰国するとなると、近くのレストランでお別れパーティーを開くなど短い在学期間であっても深い友情が生まれました。学校の先生も親身になって相談に乗ってくれました。当時IELTSの試験勉強について相談した際に、授業とは別に個人的に英作文の課題を作ってくれ添削してくれました。感謝しています。メリットをかなり多く記載しましたが、デメリットはなんだと言われれば、田舎すぎるというところでしょうか。やはり海外生活で大都市のような場所での留学を望まれる場合は少し違うかもしれません。そういった意味で留学に対し英語にしっかり集中したいと思われている方には申し分ない環境であると思います。

プリンスエドワード島の風景

最後に私が留学した際に訪れた綺麗なプリンスエドワードアイランドの風景を載せておきます。

プリンスエドワード島への語学留学ぜひ検討してみてください